戦略を考えるのに、「課題解決」なのか、「問題解決」なのかで大きく方向性が異なってきます。
逆に言うと、戦略を考えないといけない案件が「課題解決」なのか、「問題解決」なのかわかると方向性が決まってきます。
ここで問題です。
「課題」「問題」という言葉ですが、ビジネスでも私生活でもよく使われますが、
みなさん、この違いを答えられますでしょうか?
ビジネス研修でお聞きしても答えられる方は2割程度です。
ニュースでよく使われる言葉「課題」「問題」
「課題」「問題」という言葉については、テレビや新聞でもよく使われています。
例えばスポーツニュースで
「日本代表選手のS選手が全治3ヶ月の怪我をしました。これは日本代表にとって大きな損害であり、監督はこの問題に頭を抱えるでしょう。」
「監督はこのオリンピックで金メダルを狙っていると言ってますが、課題は山積みです。」
なんてフレーズを聞いたことがあるのではないでしょうか。
「課題解決」「問題解決」は目指す目標が異なる?
上記のスポーツニュースの例にもあるように、「問題」が使われる場面は現状から欠落した点を「問題」と言っています。
また、「課題」が使われる場面は高みに対してカバーしなければ行けない点を「課題」と言っています。
簡単にまとめると
問題は欠落点
課題は付加(成長)点
になります。
この違いをわかりやすいイメージにしてみました。
問題の目標は、もとの現状に戻すことが目標で、課題は今の現状では実現しない高みの姿が目標となっています。
ですので、戦略を考える際にはまず目標を明確に確認する必要があります。
目標が明確でないと「問題解決」なのか「課題解決」の戦略を考えなければいけないのかわかりません。
目標がわかれば、「問題解決」か「課題解決」か方向性がわかる
目標により戦略が異なってきますので、もし上司や会社に策を考えるように言われた際には、目標を明確にヒアリングする必要があります。それにより、「問題解決」なのか「課題解決」なのかが変わってきます。
「問題解決」は欠落点が「問題」になりますので解決策は、現状にもどすための欠落部分を穴埋めするために代替えという策になってきます。
また、「課題解決」は高みに対して現状から付加しなければならない部分を成長、新たな武器の採用、新たな技術や商品開発といった策になってきます。
ほとんどの戦略は、売上アップなど高みへの成長が求められるため「課題解決」が多いですが、コロナ禍においては現状の状態に手を入れなければならない「問題解決」も必要そうです。
社会の変化が著しい現在で、目標もコロコロと変えなければならないこともあるかもしれません。
その場合には短期間で達成できるような小さな目標をたて、切り替えがききやすくするなどして、目標を明確にもてるようにしてはいかがでしょうか。