私が着物を着始めて4年が経ったでしょうか。
やっと、どうやって「粋」に着こなそうか考えられるところまでやっときました。
ただ、「粋」ってそもそもなんだろうと「粋」の雰囲気はわかっていても
意味までわかってなく、それも恥ずかしいので調べてみました。
「粋」とは、
もともとは、「粋(スイ)」という「はんなり」など柔らかな美しさをあらわす京都など上方で使われていたものが江戸の町民により「粋(イキ)」へと変化したようです。
現在、大河「麒麟がくる」の制作秘話で語られていますが、戦国時代は派手なものや明るい衣服などを着ていたようです。
それが江戸時代になると、ぜいたくな布や派手な色に関して規制をしていたことで、町民たちが考え出した遠くから見ると文様は見えないが、近くに来ると文様が見えたり、といった楽しみ方をすることで、新たな美や楽しみ方を見つけました。
規制があるからこそ、新たな価値観や表現方法を見つけ出すとところは
人が生活するなかで楽しみをつくることへの強さを感じます。
また、戦国時代のような混沌とした争いの多い時代には自己主張が強くなり派手であったり
死が密接なことから少しでも明るくいようという現れで、
江戸時代のような国同士の争いごとがない時代には、細かい手仕事をする時間ができたりすることの
現れでもあるのかなどなど考えてしまいます。
講談社学術文庫から出ている『「いき」の構造』では、
「あか抜けていて、張りのある、色っぽさ」と定義しています。
「あか抜ける」って雰囲気では、髪を切って雰囲気が変わったことで使ったりしますが、
「いき」は3要素で構成され、
「媚態」「意気地」「諦め」で成り立っているそうです。
「いきごと」「いろごと」から媚態(こびるなまめかしい)にはじまり、
「意気」という意気地(他と張り合って、自分の思う事をどうしても通そうとする)であり、
「締め」というと悪いイメージですが、真実、真理、悟りを意味する方で捉えています。
この3要素を見た際に、どこか情報スピードがはやく不確かな現代には必要な要素が入っていると感じました。
媚態を「コミュニケーション能力」や「環境適応力」に優れ、
意気地という差別化されたアピール力など「らしさ」があり、
締めは自身の「信念」や「社会的意義」をもつ。
これは、会社経営でも求められるポイントですし、新規事業を考える際にも重要なポイントです。
これから転職や副業がこれから当たり前になるなか、「粋(イキ)」のポイントを自身にあてはめて、確かめてみても良いかもしれません。
現代の「粋(イキ)」にファッションだけではなく、心身的、ビジネス的にも追求して、この時代を楽しみたいと思います。