相手を巻き込むムードを生み出すには
企画は色んな人に理解や共感を得ることで、企画は成り立ちます。
商品企画であれば、お客に買いたいという「気分」にしないと購入には繋がりませんし、地域活性化などのプロジェクトでは、地元の方や関わる方がこれなら実行できるという「雰囲気」を作り上げる必要があります。
「気分」や「雰囲気」といったムードをつくりあげるには、相手がもっている課題の解決など内容もありますが、そこに「本気」であるかが試されてきます。
この「本気」は、真剣であったり、熱意であったりと表情や言動、一人ひとりを巻き込んでいくムードづくりが大事になってきます。
物真似脳細胞ミラーニューロン
話はちょっとそれますが
人は他人があくびをしたら、あくびをするように行動がうつったりすることがあります。
また、眼の前で楽しそうにに食べたり、飲んだりされると、こちらも気分が楽しくなることがあります。
これは脳細胞ミラーニューロンというものの作用が要因とされています。
ミラーニューロンは、1996年イタリア・パルマのグループを率いる科学者ジャコモ・リッツォラッティにより、発見されました。
ミラーニューロンとは、自分自身がある行動をする時と同様に、他者が同じ行動をするのを見る時にも働く細胞になります。
この細胞の働きにより、他者との協調を促す役割をすると考えられており、子育てや教育などにも活用されてきています。
ミラーシステムの仕組みを利用し、ムードを生み出す
ミラーニューロンによる働きで起こるメカニズムは、ミラーシステムと呼ばれています。
ミラーシステムは、身体的運動だけではなく表情や言動など目に見たり感じたものに対し、相手が感情を体験し、模倣学習を行ったりすることを可能にします。
このミラーシステムを意識することで、自身がプラス思考な会話をすれば、相手も前向きな姿勢に傾きやすくなります。
逆にマイナスな話から入ればマイナスな方向からの会話になってしまうでしょう。
古くからあるミラーシステム
笑う門には福来たる
日本には「笑う門には福来たる」といういい言葉があります。
これはいつも笑い声が満ち、和気藹々(あいあい)とした家には、自然と幸福が巡ってくるものを意味する言葉ですが、ミラーシステムそのものです。
自分自身がどのように相手に感情を抱いてほしいか、どのようなムードにもっていったらいいかを考えて対自することで、相手を巻き込みやすくなるかもしれません。
コミュニケーションは鏡。
自分自身がどんな話し方をしているか、一度鏡で見てみても良いかもしれませんね。