2025年5月18日『手漉き和紙絵巻「鳥獣戯画〜手漉き和紙ができるまで」展 in 小諸』閉幕
日本の手漉き和紙技術がユネスコ無形文化遺産登録から10周年を迎えるのを記念し制作した『手漉き和紙絵巻『鳥獣戯画〜手漉き和紙ができるまで〜』が、2025年5月17日から月18日の2日間開催された。
今回の展示会会場は、本絵巻を描いた場所であり、高山寺朱文長方印を復元した地「小諸」。
昨年の京都での展示会開催後、本絵巻は高山寺に奉納する予定でしたが、高山寺より多くの方に見ていただき、手漉き和紙の素晴らしさを知っていただいてはというお話しから、各地で展示会を開催するスタート地点として、本絵巻を描いた場所であり、高山寺朱文長方印を復元した地「小諸」が選ばれました。
また、描いた場所である海應院の会館の建て替えがが決まり、建て替え前の開催となりました。

寺社巡りイベントこもろ浪漫とタイアップ
展示会開催にあたり、4月12日(土)から開催された寺社巡りこもろ浪漫とタイアップし、小諸駅発着のしなの鉄道では、記念入場券が販売され、各寺に設置の輪印(回転式御朱印)は、小諸唱歌にあわせて描かれた手漉き和紙鳥獣戯画の絵柄が登場。多くの方が小諸駅前から北国街道沿いの寺社に設置された輪印を押して回りました。また、和紙の原料を育てている菱野健㓛神社では、手漉き和紙鳥獣戯画記念の御朱印が頒布となりました。
展示会開催日には、あいにくの雨模様でしたが4つのお寺では本堂でこものみ市が開催され、その一角となる海應院の会館で、展示会を開催いたしました。



全シーンを眺めることができる会場スケール
小諸に関係のある内山紙手漉き和紙職人による参加型の体験企画が充実
11.5mある絵巻の墨絵版とレプリカとなる写し印刷絵巻の2本が余すところなく観ることができるスケールで展示。
京都から引き継がれたパネル展示、映像、原料展示から道具及び地域密着の内山紙の紹介と展示が充実。
さらに本展示会では、実際に内山紙流の手漉きを実際に飯山で漉いている職人のレクチャーにより手漉き和紙体験をすることができるほか、写経や写仏のように写して描く写戯画コーナーも創設。
京都では社会人の来場が多かったのですが、子どもたちや学生、ファミリーでの来場もあり、世代を超えて鳥獣戯画や手漉き和紙を感じていただける展示会となりました。



今回も展示会を彩る次世代へつなぐ和紙作品として、日本橋高島屋S.C. 本館でオーダーラッピングサービスを展開しているつつみ屋工房による愛媛県のギルディング和紙と小川和紙を使用したギフトボックス、埼玉県小川町で家具を製造している楓木芸社による手漉き和紙をよって制作された椅子が展示されました。
来場者の中には、各作品に座ったり触れたりと本作品を基に色々と妄想し語り合い、このような刺激がまた新しいものを生む可能性を感じられる空間となりました。
今回も京都に引き続き、神奈川や新潟といった遠方からもご来場いただき、誠にありがとうございます。
また、京都会場に来場され、こちらにも来場いただいた方もおり、誠にありがとうございました。
引き続き、手漉き和紙鳥獣戯画を介して手漉き和紙の素晴らしさを伝えていきます。
次回の展示会を楽しみにしていてください。
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